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【WorldFutサッカー人インタビュー①】 

WorldFutはサッカー×国際協力を軸に活動を行っていますが、
今回はサッカー人インタビューということでサッカーに関する仕事を
行っている方々にインタビューを行ってきました !
第一弾はこちらです!

湘南ベルマーレGM 関口潔さん

【プロフィール】
・1969年1月15日生まれ
・選手として、東京ベルディーユース、早稲田大学ア式蹴球部を経て、社会人ではエリース FC東京で5年間活躍。
・JFA公認A級コーチライセンスを持ち、北マリアナ諸島でのA代表の監督経験を持つ
・現在はJ1リーグに所属する湘南ベルマーレのゼネラルマネージャー(GM)を務める

サッカーとこれまで

サッカーを始めたきっかけは学校の休み時間でやってたサッカーだね。
ずっと野球少年で小・中と野球部だったけど、サッカーの方が楽しいなと思った。
中3の時に野球部の仲間にバレるとなんか言われそうだから内緒で、土日だけ隣町のサッカーチームに野球部のキャプテンとこそこそ練習しに行っていたよ。

高校では運よく東京ヴェルディユースの入団試験に合格出来たから、そこでサッカーをした。
部活は女子が多いって理由で体操部に入ったのは懐かしいね(笑)

早稲田大学に入ってからは体育会サッカー部に入部して4年間頑張った。
卒業後は社会人サッカークラブ、FCエリース東京に入った。
クラブで東京代表にもなり、92年の山形国体で優勝したこともある。

サッカーでの学び

挫折経験で言うと、サッカーをやっていて2回くらい辞めたいと思ったことがあったね。

1回目は高校でのヴェルディユースの時。
セレクションではなく1週間ほどの練習参加でたまたまいいプレーが出来て入れんだけど、チームでは周りにもっと上手い人がいた。
よみうりランドまで八王子から片道2時間ほどかけて通っていて、授業が終わってから練習行って、家に帰ると日付が変わっていたのはざらだった。
そんな環境でも2年の途中くらいまでほとんど試合に出れなくて、辛くて辞めたいと思った。

2回目は大学のサッカー部で1年生だった時。
1年は雑用や、当時は先輩からのしごきとかもあり、練習の走りも凄まじかった。
陸上部じゃないのに、なんでこんなに走っているのだろうと思っていた。
最初の頃は辞めたいと思うことが多かったね。

それでも辞めなかったのは、仲間の存在があったからかな。
自分だけ辛いのではなく、みんな辛いと思えたから。
大学時代なんか、トンボ掛けが1年生の仕事で、グラウンドにいるうち3分の1はグラウンド整備だった。
自分だけじゃなくて同期のみんなも同じ苦しい状況だったから頑張れた。
あとは、僕が大学生の頃はまだJリーグできる前で、プロになるという個人的な目標ではなく、インカレで優勝するのが皆の目標、夢だった。
それで、皆で優勝するために意地でも辞めないという想いに繋がったね。
これを乗り越えないと日本1になれないという気持ちが自分を突き動かしていた。
あとは単純に辞めると逃げたみたいでダサいという思い、プライドもあったかな。

サッカーの魅力

サッカーはプレーしていること自体が、今でも楽しい。
コーチとかGMといった仕事面では、チームが勝つことが嬉しい。
チームが勝つことで喜んでくれる人がいることが何より嬉しい。
若い選手がデビューして活躍しているのを見るのも嬉しいな。

サッカーそのものが持つ力を言うなら、世界共通の言葉かな。ボール1つで友達ができる。
言葉が通じなくてもボール1つで親近感が沸たり、心の距離が縮まる。 他にそういったスポーツはあまり多くないと思う。
サッカーそのものが持つ人と人とを近づける力は絶大だと思う。
実際、国連に加盟している数よりも、国際サッカー連盟に加入している国の方が多いくらいだから凄いよね。
世界でサッカーを知らない人はいないんじゃないかな。
例えば他国で本田圭佑という名前を出せば、現地の人と仲良くなれる。
サッカーにはそういう力があると思うよ。だからいろんな人にもっとサッカーの魅力を伝えていきたいね。

今サッカーを知らないけど興味があるっている人は、サッカーを知るきっかけは何でもいいと思うな。
何をするにもきっかけは何でも良いと思う。大事なのは知った後。
この団体にも言えるが、入ってから何をやるかが大事だと思うな。
人によってのサッカーの捉え方はそれぞれだと思うから、サッカーをやっていた、やっていないということは関係ないと思うかな。
僕自身にとってのサッカーを考えると、今でも楽しくプレー出来ることの喜びを感じるし、幸せなことに仕事として給料をもらって家族を養えている。
色んな面で、自分にとって欠かせないものだね。

異国の地のサッカーについて

Jリーグのチームも、実はアジアに行ってプロジェクトを行ったりしているんだ。
湘南ベルマーレはフィリピン担当、大宮アルディージャはラオス担当みたいに。
プロジェクトを行うことで子ども達は喜ぶし、それを見てプロジェクトをやっている側は満足するけど、実際には現地に残っている子ども達は年一でしか来ないから寂しいと思う。
だからWFTのことを言うと、毎年行っていることは重要だと思っていて、可能なら年み一回じゃなくて、人数を分けてでも年に数回カンボジア現地に行ってあげることを継続出来たら素晴らしいよね

僕自身も東京でNPO法人を作っていて、ラオスにサッカーチームを作っている。選手数は200人以上いる
活動を始めた理由は、年一でプロ選手が来るより、一つ一つ小さい活動でも、毎日子供に教えたり接したりといった活動をできることのほうが価値があるのではないかと思ったから。
物資だけを与えるのではなく、やり方を教えると継続性は保てると思うよ。
例えば他には小学校の先生を当たってみるのはどうか。
あとは中学生、高校生相手にサッカーのコーチングを教えて若いコーチを作れば、その人達が小学生に教える環境を作れるかもしれないしね!

メンバーから関口さんへ質問!

Q:関口さんはラオスと北マリアナ諸島で、サッカーに対して何を思いましたか?

A:北マリアナ諸島では、サッカーの競技人口を増やすことを目的として活動した。
あまりサッカーをしている子供が多くないように感じたかな。対してラオスとかは男の子はみんなサッカーやってたな。
だからラオスではASEANで上位入り込めるようなチーム作りをしたり、国の中での田舎と都会での差をなくすために、地方にサッカーの普及活動をしていた。
ラオスはカンボジアと同じような状況だと思う。

ちょっと余談だけど、日本サッカー協会がそもそもなぜ日本人サッカーコーチ、審判を日本側が給料を出して送っているかというと、表向きの目的と裏の目的があると思うんだ。

表:日本がトップをめざすとき、同じアジアのチームが弱いと絶対に強くならないという考えがあると思う。
南米はどこも強い。
例えばブラジル・アルゼンチンが強い理由を考えたときに、周りの国であるチリやペルーとかも強いから。
一方でアジア・アフリカはレベルがバラバラ。
全体の底上げができないと日本はワールドカップで優勝できないと思うっている。
だからアジアのサッカーのレベルを上げ、弱い国を強くさせようという目的がある。

裏:FIFAの下に各大陸の連盟があって、アジアにはAFCというアジアサッカー連盟がある。
その中の選挙によってアジアの会長、役員が選ばれる、それに選ばれないとFIFAの理事とかになれなくって、FIFAの理事とか良い役職に就ける人を日本人からだすために、選挙で選ばれるように他国に恩を売っているっていう側面もある。
日本人がそのような地位につくと、発言権を持てるというメリットがある。
実例を挙げると、ラオスサッカー協会会長は必ず日本に票を入れてくれるしね。
他国との関係も親密になるし、その積み重ねで選挙活動が有利になる。
人の貢献で信頼を勝ち取っている。発言権を得るために選挙があり、当選のための票が必要だっていうのが裏の目的かな。(笑)

Q:他国での習慣の懸念として、例えばカンボジアの子ども達の道具を管理する習慣がないのが問題になっています。新しく現地に習慣を根付かせるにはどうしていますか?

A:すごく難しいことだよね。そもそも道具を大事にするという価値観が根付いていない。
ラオスに行った時はそれで諦めてしまいそうになった。
ラオスでは、みんなドリンクボトルを人工芝のグラウンドに捨てるんだよね。
腹が立ってある日、全て片付けるまで練習は始めないと言ったら、なぜゴミ拾うの?というような顔を子どもたちはしていたし、結局何回やってもみんなその場に捨ててしまう。
恐らくだけど、ゴミを拾う職業の方がいて、自分は拾わなければいけないという感覚がないのかも。

根付かせるなら二通りのやり方があるのかな。
ゴミ捨てが達成出来なかったらペナルティを与えるってやり方と、ゴミ捨てが達成出来たらより良い物を提供して伸ばすやり方があると思っているけど、本質ってそこじゃないからあまりやりたくないよね(笑)

Q:関口さんが頑張れる理由は何ですか?

A:仕事ではあまり考えたことはないかな。
学生時代の深い付き合いがあった人たちが頑張っている姿とかを見ると励みになるよね。
ライバルというより、あいつも頑張っているし、俺も頑張ろうという気持ちになるのが一番強いかな。

Q:最後に、関口さんの今後のビジョンや夢があればお聞きしたいです!

A:湘南ベルマーレに今いて、J1にいる以上、この先何年かの間でタイトルをとってアジアの大会に出ていきたいって思ってる
浦和レッズ、鹿島アントラーズ等ビッククラブはお金で外国人を雇ったりしているけど、ベルマーレはできないから、若い選手を育ててJリーグで活躍させる。
そういう選手でタイトルをとることにロマンも感じるし、単純に選手には20歳前後でベルマーレからヨーロッパにいって高みを目指して欲しい。

プライベートな話だと、将来はポルトガルに住みたいと思っている。
以前に行ったときに食べ物、気候などが自分にすごくあっていると感じた。
湘南で一仕事したら、ポルトガルでサッカークラブのオーナーとかになりたいな。でも家族には大反対されているよ(笑)

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